高級ハム・ソーセージでも、添加物が使われていることは珍しくありません。表示を見るときは「無添加かどうか」だけで判断せず、原材料名のうち、どこからが食品添加物なのか、何の目的で使われているのかを確認します。
また、「高級」という名前だけで、添加物が少ない、健康への影響がない、または無添加だと判断することはできません。商品ごとの原材料表示を確認することが大切です。
まず「原材料名」と「添加物」の区切りを見る
ハムやソーセージの表示では、原材料名と食品添加物が分けて表示されます。添加物は、原材料名の後に「/」を置いて、その後にまとめて書かれていることがあります。
例えば、次のような表示です。
豚肉、食塩、砂糖、香辛料/発色剤(亜硝酸Na)、酸化防止剤(ビタミンC)
この場合、「豚肉」「食塩」「砂糖」「香辛料」が原材料で、「発色剤(亜硝酸Na)」と「酸化防止剤(ビタミンC)」が食品添加物です。
ただし、商品によって表示の形式は異なります。原材料名と添加物の欄が別々に設けられている場合は、それぞれの欄を確認してください。
添加物名の前にある「用途名」を確認する
食品添加物は、物質名だけでなく、何の目的で使われているかを示す「用途名」と一緒に表示されることがあります。ハム・ソーセージでは、次のような表示を見かけます。
| 表示例 | 主な目的 | 見るときのポイント |
|---|---|---|
| 発色剤(亜硝酸Na) | 肉の色を保ち、加工品らしい色に整える | ハムやソーセージで使われる代表的な表示 |
| 保存料(ソルビン酸) | 保存性を高める | 保存期間や保存方法とあわせて確認する |
| 酸化防止剤(ビタミンC) | 酸化による品質の変化を抑える | ビタミンCが添加物として使われる場合がある |
| 結着補強剤(リン酸塩) | 肉の水分保持や結着を補助する | 食感や形を整える目的で使われる |
| 調味料(アミノ酸等) | 味を調える | 複数の成分をまとめた表示の場合がある |
| 着色料 | 色を調整する | 色を重視した商品で表示されることがある |
用途名だけでなく、括弧内の物質名も確認すると、どの添加物が使われているかが分かります。反対に、添加物が表示されているからといって、その表示だけで危険性や健康への影響を判断することはできません。
表示の順番から「多く使われている」と判断できるか
原材料や添加物は、原則として重量の多い順に表示されます。そのため、同じ区分の中で前に書かれているものほど、重量が多いと考える手がかりになります。
ただし、原材料と添加物をまたいで単純に順番を比べることはできません。例えば、原材料の最後にある香辛料と、添加物の最初にある発色剤を見て、どちらが多いと判断することはできません。
また、表示だけでは具体的な使用量までは分からないことがあります。添加物の種類や表示順は比較できますが、表示順だけで商品の安全性や品質を順位付けしないようにしましょう。
「発色剤(亜硝酸Na)」は何のために使われる?
発色剤(亜硝酸Na)は、ハムやソーセージの色を保つ目的などで使われる食品添加物です。食肉製品では、加工後の色の調整に加え、品質管理上の目的で使われることがあります。
発色剤の表示があることだけを理由に、商品を一律に避ける必要があるとはいえません。食品添加物は、使用できる食品や使用量などのルールに従って使われます。
一方で、発色剤を使っていない商品を選びたい人は、「発色剤不使用」「発色剤無添加」などの表示を確認します。ただし、その表示があっても、ほかの添加物まで使っていないとは限りません。
「無添加」「添加物不使用」は何を意味する?
「無添加」と書かれていても、すべての食品添加物が使われていないとは限りません。何を使っていないのかが、商品ごとに異なるためです。
例えば、次の表示は意味が異なります。
- 発色剤無添加:発色剤を使っていない
- 保存料不使用:保存料を使っていない
- 化学調味料無添加:その表現が示す調味料を使っていない
- 食品添加物無添加:表示の対象となる食品添加物を使っていないことを示す表示
「発色剤無添加」でも、酸化防止剤や調味料など、別の食品添加物が表示されている場合があります。「無添加」という大きな表示だけでなく、原材料名と添加物の欄を確認してください。
また、保存料を使っていない商品でも、真空包装、加熱殺菌、塩分、保存温度などによって保存性を保っていることがあります。無添加だから常温で長く保存できる、または開封後も傷みにくいという意味ではありません。
高級ハム・ソーセージを選ぶときの確認順
添加物の有無だけでなく、目的や保存条件も含めて判断するなら、次の順番で表示を見ます。
- 原材料名と添加物の区切りを見る。「/」や別欄を確認し、どこからが添加物かを分けます。
- 用途名と物質名を確認する。発色剤、保存料、酸化防止剤などの目的と、括弧内の成分名を見ます。
- 使っていない添加物の範囲を確認する。「発色剤無添加」など、無添加の対象が限定されていないかを確認します。
- 保存方法と消費期限・賞味期限を見る。無添加表示だけで保存性を判断せず、要冷蔵か、開封後にいつまで食べる商品かを確認します。
- 気になる成分がある場合は、メーカーの表示や問い合わせ先で確認する。表示だけでは使用量や製造工程まで分からないためです。
特に、添加物をできるだけ避けたい場合は、「高級」「職人仕込み」といった商品名よりも、添加物欄に発色剤、保存料、着色料、調味料などがあるかを確認するほうが具体的です。
添加物の少なさだけで品質は決まらない
ハムやソーセージの品質は、添加物の種類だけでなく、肉の部位、肉の割合、脂肪やつなぎの有無、塩分、製法、加熱方法、保存状態などによっても変わります。
例えば、肉の割合を重視するなら、原材料名で豚肉などの肉が最初に書かれているか、商品によっては「食肉含有率」などの表示があるかを確認します。ただし、原材料の順番だけで味や食感を完全に比較できるわけではありません。
「添加物が少ない商品がよい」「発色剤を避けたい」「保存性より原材料を重視したい」など、自分が優先する条件を先に決めると、商品を選びやすくなります。
高級ハム・ソーセージの表示を見るときの結論
高級ハム・ソーセージの添加物表示は、「無添加かどうか」ではなく、添加物の種類、用途、使っていない範囲、保存条件を順に確認するのが基本です。
まず商品裏面の原材料名を見て、「/」以降または添加物欄を確認してください。「無添加」と書かれていても対象が一部だけの場合があるため、最終的には表示全体を見て、自分が重視する条件に合うか判断しましょう。







